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カテゴリ:スペイン語を話す国
¡Buenas tardes!
みなさま、こんにちは。
マリアテレサスペイン語スクールのMarilúです。
梅雨入りして、湿気いっぱいの毎日ですが、お元気でお過ごしですか?
じめじめじとじと、きのこが生えてきそうですね。体がだるいし、頭がすっきりしません。
スペインでは梅雨はなかったので、この時期はとくにつらいです(アジアの湿気なめたらあかん)。
でも、明るく(スペイン人やメキシコ人のように!)この時期を乗り切りましょうね!
さて、前回はメキシコ料理について書きましたが、
その後、「どこでメキシコ料理を食べることができますか?」との質問を受けました。
神戸で長年、おいしい料理とお酒を提供してくれていた名店「Tijuana」が
5月いっぱいで閉店してしまったので、神戸では他にお勧めできるお店を知らないんです(涙)
Tijuanaへは何回も行って、おいしいマルガリータやモヒートを堪能しましたが、
他のお店には全く行ったことがないのです(一途なんです)
大阪では、心斎橋においしいお店があるとか、十三にもあるし福島にもあるよとか、
いろいろ聞いたことがありますが、実際に行ったことがないので、よく分かりません!
(あぁ、探究不足。もっとアグレッシブに行かなければ) でも、近々ゆっくり、
大阪のメキシカンを食べに行こうと思っているので、また紹介させて頂きますね!
では、今日はメキシコ料理について、さらに語っていきたいと思います。
前編では、主にトルティーヤ料理について話しましたが、
後編では、それ以外の料理に焦点を当てていきたいと思います。
トルティーヤ料理以外で、特に知名度が高い料理と言えば、
ズバリ、「グァカモーレ、フリホレス」でしょう!
簡単に説明しますと、グァカモーレ(Guacamole)は、アボカド、トマト、
たまねぎ、コリアンダー、レモン(もしくはライム)果汁、塩、チレセラーノという
青唐辛子をすりつぶして混ぜたものです。
トルティーヤチップスにつけたり、タコスの具として食べます。
個人的にはコリアンダー多めでお願いしたいところです!
日本人はコリアンダーが苦手な人が多いですよね。(あんなに美味なのに)
「なんですか、コリアンダーって?」
ズバリ、タイで言うところの「パクチー」でしょう!
中国では「シャンツァイ」と呼ばれていますね。
この葉っぱ、日本料理では使われませんが、世界中のあらゆる国々で食されています。
タイ、ベトナム、ラオス、中国、台湾などなど、アジアの国々ではなくてはならないものですし、
インドのカレーにも絶対不可欠!
そして、メキシコを始めとする中南米の国々でもとってもポピュラーなのです。
メキシコ、ペルー、エクアドル、コロンビア、ボリビアなどで特に愛されています。
かくいう私も、この葉っぱの熱烈な信者です。
あの匂いがだめという人が多いですが、私はあの香りが好きでたまりません!
鼻にくっつけて思いっきり吸い込むと、コリアンダーで胸いっぱい(ときめきMAX)。
コリアンダーの世界へようこそ。
話を戻しますと、この料理はワカモレと言われることも多いですが、
発音はグァカモーレと言った方が正解です。アボカドの割合が多いので、
コリアンダーが苦手な人でも美味しく頂けると思います。ぜひ、トライしてみてください!
では、お次はフリホレス(frijoles)ですが、フリホレスとは、インゲン豆のことです。
メキシコでは古来から、トウモロコシとインゲン豆が主な栄養源として食されてきました。
トウモロコシからトルティーヤを作り、インゲン豆は煮たり(塩味で)、
つぶしてペーストにしたりして食べていたそうです。その文化は今も受け継がれていて、
フリホレス(メキシコでは、豆そのものを指します)は、メキシコの食卓になくてはならないものなのです。
メキシコ以外の国では、一般的にペースト状になったものをフリホレスと言っているようです。
おいしいですよね、フリホレス!私はお豆さんが大好きなので(納豆も好物です)、
フリホレスをたっぷり入れて食べるタコスはたまりません!
栄養価も高いし、優れた料理だと思います。
他にも、メキシコには数多くの料理がありますが、私が実際に食べて衝撃を受けた料理が、
モーレ ポブラノ(Mole Poblano)でした。
初めてこの料理を食べたのは、バルセロナでメキシコ人の友達の家に招かれたときでした。
「スペインでは材料が揃わないから、本場の味とはいかないけど、どうかしら?」と優しいおもてなし。
それは、真っ黒(焦げ茶色?)なドロドロのソースがかかったチキンでした。
その友達はチキンをフライパンで焼いて、ソースは別に作り、お皿にチキンをもってからソースをかけていました。
食べてみると、「なんだこれは!」と面食らう。 なんとも言えない味・・・。
何とも形容しがたい味なのです。
「本場のはね、もっとコクがあって濃厚なのよ。」とお友達。
じゅうぶんなコクですけどー(心の声)。本場はさらなる濃厚なお味?
私の貧相な想像力では考えも及びませんこと。
この黒いソースの正体は何かと言うと、チョコレートソースです。
チョコレートと言っても、砂糖は入ってないので、甘くありません。カカオソースと言ったほうが良さそうです。
☆モーレ・ポブラノの簡単な説明☆
チキンや七面鳥の上にモーレというソースをかけたメキシコ料理。
おふくろの味と言われています。地域により味、色、使う材料が異なり、
お祭り料理のひとつでもあるそうです。
起源はプエブラという都市の修道院で作られたことから、特にプエブラ洲やオアハカ洲が有名とのこと。
地域によって材料は様々ですが、一般的にはカカオソースに数種類の唐辛子、
トマト、ナッツ、レーズン、ゴマに加え、シナモンやクローブなどのスパイスを入れて煮込みます。
最初に食べたときの感想は、「なんだか苦くてよく分からない味」でした。
まさに、食べたことのない味!初めて足を踏み入れた未知なる世界(とまどいMAX)という印象でした。
日本でもスペインでもお目にかかったことのない味。
メキシコの奥深さを感じさせるのに十分な一品でござる。
その後、私は2006年にメキシコを訪れたのですが、
再度この料理を(しかも本場でディープなのを!)頂く機会に恵まれました。
私がバルセロナに住んでいたときに仲良くなったドイツ人の友達が、
やはりバルセロナに留学していたメキシコ人の男性と恋に落ち、学業を終え国に帰ってしまった彼を
追ってメキシコに移住したので、私は彼女を訪ねてメキシコに遊びに行ったのです。
メキシコ人の彼ともバルセロナで何度か会ったことがあったので、
彼らの好意に甘えて、彼らがメキシコシティで暮らしていたアパートで滞在させてもらいました。
もう一人、私がバルセロナで親しくしていたメキシコ人のルイスくんも帰国していたので、
私は彼ら3人にお世話になりまくり、すてきなところにたくさん連れて行ってもらい、
おいしいものもたくさん食べさせてもらいました。
私がメキシコに行ったときの話はまた次回に詳しくしたいと思います。
では、私が本場で食べたモーレはどんな味だったのか!? 一言で申しますと、
「やっぱり摩訶不思議な味」でございました。 苦いような塩気が強いような、
スパイスがきいたような、パンチはさらにきいたような感じでした。
「なんだこれは!」(ふたたび)
二度目のはずなのに、まるで初めて食べるかのような衝撃。
というのも、初めて食べたものよりも、やはり本場のもののほうが、
さらに濃厚で(どろどろとも言う)、クセが強かったのです。やはりメキシコは奥が深い。
「おぉ!これは最高においしいモーレだ。こんなにおいしいモーレをレストランで食べることができるなんて、とっても稀な経験だ!」
と、隣のルイスくん。
「まさに!家で食べるのが一番だと思ってたけど、こんなに本格的なモーレを食べさせてくれるお店もあるんだな。」
と、パコくん(友達の彼氏)。
興奮気味の二人を尻目に、
「ごめんなさい、このモーレのどのあたりがハイレベルなのか、
私にはさっぱり分かりませーん!」
悲しきかな、初心者の舌。
マーレンちゃん(ドイツ人の友達)は徹底的なベジタリアンなので、
この料理には一切手をつけず、「どうだい、おいしいだろう?」と言った、
感想&同意を求める視線は私に集中し、「うん、とっても興味深い味だね」と、苦し紛れの笑顔。
おそらく、この料理は好き嫌いが分かれるのではと思います。
私は嫌いではないけれど、濃厚すぎて食べ切れませんでした。
何度か食べて慣れてくれば、おいしいと思うかもしれませんね。
日本で本場さながらのモーレを食べれるお店はあるのでしょうか。
ご存知の方はぜひ教えてください!
さて、メキシコ料理は辛いというイメージがあるけれど、料理自体はそんなに辛くないのですね。
メキシコ料理の何が辛いかと言えば、やはりサルサでしょうね。
サルサとは、スペイン語でソースのことを言います。
よくサルサと聞くと、メキシコのサルサだけを指すと思っている人がいますが、
実際は違います。どんなものでも、ソースはサルサなのです。
ちなみに、おしょうゆは、Salsa de sojaと言います。
訳すと、大豆のソース、という意味です。
では、このメキシコのサルサ、たくさんの種類があるそうです。
唐辛子がたっぷり入ったサルサはとっても辛いです。
メキシコの家庭では、食卓には必ず数種類のサルサが用意され、
タコスや肉料理に魚料理、卵料理など、色々な料理にかけて食べます。
メキシコ全土で、何百種類ものサルサがあるそうです(ぜひチョビチョビ試してみたいものですね)
最も一般的なサルサは、 サルサ・メヒカーナ(Salsa mexicana)、サルサ・ロハ(Salsa roja)と、
サルサ・ベルデ(Salsa verde)でしょう。
サルサ・メヒカーナは一番よく食べられているサルサです。
レストランなどで出てくるものは、これがほとんどだと思います。
サルサ・ロハは赤唐辛子がふんだんに使われるので、辛いです!
サルサ・ベルデはグリーントマトを使ったものです。
どのサルサにも唐辛子が多かれ少なかれ入っています。
私がメキシコで出会ったサルサたちは、辛さ度合いは様々でした。
もうちょっと辛くていいのに、と思うものもあれば、罰ゲームレベルのものもありました。
涙目になりたくないと言う人は、まず少し味見をして、
辛さ加減を確認してから、かける量を調整しましょう(サルサのハウツー)。
さて、みなさまお待ちかねの虫料理については、不本意ながら、
次回たっぷりとお届けしたいと思います。
楽しみにしてくださっていた方、ごめんなさい!
次回はメキシコの珍味、そしてお酒類について書きますので、
もう少し待っててくださいね! では、hasta pronto~!