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【第15話】スペイン旅行記~セゴビア編~

カテゴリ:スペイン語を話す国

Hola y buenas tardes a todos!
マリアテレサスペイン語スクールのMarilúです。
もうすっかり肌寒くなってきましたが、みなさまはいかがお過ごしですか?

何度かに渡って書いてきたメキシコ秘話(?)は楽しんで頂けましたか?
前回の虫の話ですが、「私は食べましたよ。なんで食べなかったんですか?もったいない!
次回こそぜひ食べてくださいね。」と、叱咤激励してくださったツワモノな方もおりました。
次回は期待にお応えし、しっかり味わいたいと思います。

では、今回からはスペインの話をしたいと思います。
私が夏にスペインに行ったときの話をもとに、現在のスペインを見ていきたいと思います。
というのも、今年の夏にスペインに6年4カ月ぶりに行ってきたんです。
2008年までスペインに住んでいた私ですが(トータル13年間)、日本に帰って来てから一度もスペインに行っていなかったのです。

「今年こそはスペインに行くぞ!」と毎年、気持ちだけは逸るのですが、叶わぬまま6年以上たってしまいました。
あぁ、長かった。そして、スペインは遠かった・・・。
やはり、短い休暇で行ける国ではないのです。
スペインを引き上げるとき、寂しいと嘆く友人たちに、
「大丈夫よ、泣かないで。またすぐに来るわ。年に一度か、少なくとも2年に一度は戻ってくるから。」
と言って、そっと涙をぬぐってあげた優しい私。
あのときの私に言ってやりたい、「あまーーーい!!」と。
「いつ来るの?今年こそ来る?」と、ずっと言ってくれていたスペインのみんな・・・、ごめんね。
こんなに長くスペインに行けないとは思っていなかったの(ぐすん)。

しかし、今年こそは行くと心に固く決め、余裕を持って計画をたて、ついに7月末にスペインに行ってきました!
懐かしいスペイン、あぁ恋し。
ということで、スペインの旅行記をお届けしたいと思います。
「この6年間で変わったな」と感じた部分と、「やっぱりスペインだな、変わってないな」と感じた部分と両方ありましたが、その辺りも書きたいと思います。

今回はまず、友達2人と一緒に関空を出て、マドリッドに行き、その後アンダルシアへ行ってきました。
友達は一週間の滞在予定だったので、その間に出来るだけ多くの良いものを見せてあげたいと、鼻息荒く計画を立てたわけですが、結果、かなりの緻密スケジュールとなりました。
航空券を買うとき、バルセロナに長年住んでいた私なので、最初はバルセロナ行きのチケットを探したのですが、マドリッド行きの方が安かったことと、アンダルシア地方に行くには、マドリッドからの方が行きやすいという理由から、マドリッド発着のチケットにしたのです。
早朝の5時半(!)にマドリッドに降り立った私達は、そのままホテルに荷物を預けに行き、
すぐにセゴビアへ行きました。
ぐうたらな私にしては、すさまじき弾丸トラベル!
限られた時間をできるだけ有意義に使いたい(欲深いことです)!

しかし、セゴビアに向かう前に衝撃的なことがあったのです。
電車の駅まで地下鉄で行こうと、切符を買ったときのことでした。
スペインには、メトロとバス両方で使える10回券があります。これは10回分なので、何人かで一緒に使うことも出来ます。
1回券を買うよりも安くなるので、私が住んでいたころも、これを買っていました。
仕事でマドリッドにもよく行っていたので、マドリッドでも何度か買ったことがあったのですが、私の記憶では、6ユーロぐらいでした。

最後にマドリッドで10回券を買ったのは2008年の春で、そのときも値段は6ユーロほどでした。
バルセロナも6ユーロちょっとだったので、「同じぐらいの値段だな」と思っていたので、よく覚えているのですが、

(とある地下鉄の駅での会話)
私 「10回券をください。」
窓口のおばさん 「一枚ですか?」
私(以下略) 「はい。」
「12.20ユーロです。」
「は?」
「12.20ユーロです。」
「?????」
電子スクリーンをとんとんと指すおばさん。
ちらっと見ると、大きく12.20ユーロの表示。
「あの、2枚じゃなくて、1枚なんですけど・・・」
「だから、これが1枚の値段ですよ。」

□△?☆♪□★♯※△!!!????

あまりのことに、文字化けしてしまいました。

6年前まで6ユーロだったものが12ユーロ越え!!!
物価上昇率、激しすぎませんか??
なんだかとっても損をした気分で支払いを済ませ、メトロに乗ったわけですが、いやぁ驚きました。
数年で交通費が倍になるなんて、考えられますか?
日本ではそこまでの上昇はないですよね。

あまりの驚きに、ついついその辺にいたおじさまに、「おたくも大変ですねぇ。」と声をかけそうになりました。
ここ数年スペインは深刻な景気の悪化と財政難に苦しめられています。
国にお金がないので、税金が上がり、その結果、物価もどんどん上がってしまったのです。

着いて早々、度肝を抜かれました。
(その後もスペインの至るところで、物価の上がりっぷりを目の当たりにして、「ひえーーー!」と、
悲痛な雄叫びが心の中で虚しくこだますることになります。)

気を取り直して、セゴビアに行ったときの話をしますね。
セゴビアという町は、日本ではあまり有名ではありませんが、とても見所のある美しい町です。
一番有名なのは、ローマ時代に作られた水道橋です。
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そこで、少しスペインの歴史を振り返ってみましょう。

☆簡単な歴史メモ☆(飛ばさないでくださいね)

スペインでは古くから、様々な民族の流入がありました。イベロ人にケルト人、フェニキア人にギリシャ人と言った民族がスペインにやってきて、街を築き、貿易をしていました。その後、紀元前3世紀ごろに、スペインの中で勢力を増し、勢いづいていたカルタゴ人と戦うために、ローマ人がスペインを侵略しました。その後、カルタゴ人との戦争(ポエニ戦争)に勝利したローマ人はイベリア半島を支配し、スペインはローマ帝国の一部になりました。
ローマ帝国は6世紀に滅びるまで、数百年に渡り巨大な帝国(西はポルトガルから東はイスラエルまで)を築いたわけですが、スペインでは特にローマ化が強く押し進められました。スペイン出身の皇帝を3人も出すほど、スペインはローマ帝国の中でも重要な地となったのです。
その時代に作られた建造物は今も多く残っています。有名なのは、メリダ、タラゴナ、そして、セゴビアの街です。

セゴビアの水道橋は紀元前1世紀に造られました。この時代の水道橋は、石を積み上げて作られています。そうです、石だけ、が使われているのです。
石と石を接着し固定するためのモルタルなどは一切使われておりません。
ただ石を積み上げただけ、なのです。

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それが2千年以上もの間、崩れることなく、今も当時のままの姿であり続けています。

ローマ人は非常に優れた建築技術を持っていました。そして彼らも、その技術に大きな自信と誇りを持っていたのです。セゴビアの水道橋は、水道橋として機能させるだけでなく、ローマ人の技術の高さを証明するために、ここまで大きく作られたそうです。
幅は700メートル以上あります。

一言、「圧巻」です。

メリダの水道橋には、ラテン語でこのように記されています。

「この世が存在し続ける限り、私も存在し続けるだろう」

この「私」と言うのは、水道橋のことを指しています。2000年以上前に作ったとき、ローマ人は確信していたわけですね。
決して壊れない、未来永劫、崩れず存在し続けると・・・(あぁ、これぞロマン。遠い目であっちを見てしまうわ。あ、ロマンスやロマンチックという言葉は、ローマから来ているのですよ。まさに、今の話にふさわしいではありませんか!)。

私の友人たちも水道橋を見て、とても喜んでくれました。
(無理してセゴビアを旅程に入れた甲斐がありました)
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水道橋を見たあと、街の中をくまなく散歩しました。
旧市街の細い路地を歩くのは本当に楽しかったです!
可愛いお店もたくさんあって、ぷらぷら見て回るのも良いですよ~♪
修道院もたくさんあるし、大聖堂もとても美しいです。ゴシック様式で、とてもフェミニンな大聖堂と言われています。

それでは、大聖堂の写真をどうぞ!
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ステンドグラスが美しいですね~!

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パイプオルガンの生演奏も聞けるんですよ♪

 

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大聖堂の外観です。

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それにしても、真夏のセゴビアの暑いこと!!
雲ひとつない青空はとっても美しいのですが、直射日光がジリジリと肌を焼きます。
とことん容赦ない日差しです。
セゴビアと言えば、Cochinillo(コチニーリョ、子豚の丸焼き)が名物ですが、炎天下の中、外を歩き回ってる私も丸焼きにされている気分。
そろそろ食べごろかと思わしき、黒焦げ直前の3人は、最後の力を振り絞って、アルカサル城に行きました。

このお城は、ディズニーの映画「白雪姫」のモデルになったと言われています。
ディズニーさんがスペインを旅したときに、セゴビアを訪れ、このお城をモデルにしたそうです。
おとぎ話に出てくるような美しいお城なので、一見の価値アリです!

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お城を出たあと、腹ペコの私達は、念願のコチニーリョを食べようと思ったのですが、ふと時間を見ると、そろそろマドリッドに帰る電車の時間・・・。
でも、何か食べないと野垂れ死にそうだったので、急いでバルに入り、適当にタパスを注文し、巨大なサイズのサラダを慌てて口に詰め込み、バタバタとタクシーに乗ってセゴビアの街を後にしました。
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欲を言えば、一泊くらいして、夜の街をゆっくり散歩して、お昼ものんびりじっくり、美味しい料理に舌鼓を打ちたかったのですが、、、

仕方ありません。今回の旅は弾丸ツアーです。夜はマドリッドの街に繰り出すというビッグイベントがあったのです。

では、マドリッドと、その後に行ったグラナダの話は次回にするので、楽しみに待っててくださいね☆
セゴビアの話をもっと詳しく聞きたいと言う方は、遠慮なく聞いてくださいね!!

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では、hasta luego~!

☆今日のスペイン語メモ☆

Acueducto 水道橋
El imperio romano ローマ帝国
Bono de diez viajes 10回券
Castillo お城
Convento 修道院

 

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