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【第10話】スペインとチョコレートの物語

カテゴリ:スペイン語を話す国

¡Hola y muy buenas tardes a todos!

みなさま、こんにちは!いかがお過ごしですか?マリアテレサスペイン語スクールのMariluです。

本当は2月のバレンタインデーの時期にアップしようと思っていたのですが、ばたばた過ごしているうちに、3月になってしまいました。長い間お待たせしてしまって、ごめんなさい!
でも、2月って特に短いんですよね~(さりげなく言い訳)

外を見ると、空気が霞んでいる今日このごろですね。寒がりの私、以前は春の到来が待ち遠しかったものですが、最近は春の到来を「長くなりそうな首を、少々すくめながら待っている」と言った具合です。

頬を赤らめながら咲く梅、「私を見よ」とばかりに雅に咲き乱れる桜、
「長かったね」と、眠りから覚めた動物たちが愛を育む季節・・・
あぁ、春、春ちゃん、春さま、春どの、
今すぐ来てください!
という感じで、一番好きな季節であったはずなのに!!

ここ数年は、花粉に黄砂、そしてPM2.5!!!
初めて聞いたときは、「なんですかそれ?」と誰もがハテナ顔だったのも、過去の話。
今では嫌われ者の代名詞でございます。
かくいう私も、その名を聞いただけで、「いやだーー!!」と、戦々恐々としております。
「それはメンタルの問題だ!メンタルを強く持てば、そんなことはなくなる!」と、
どこぞのスパルタ金八先生に怒られるかもしれませんが、PM2.5と聞くだけで、鼻の奥や目の奥がツーンと痛くなるのです。かなり重症?

私は花粉症ではないですが(と、自分に言い聞かせています。おすすめです自己暗示。
みなさまもぜひ)、花粉症の人は本当につらそうです。特にひどい方は、3か月以上も続くとか・・・。
こちらも、なんとかならないものでしょうか。
そして中国の砂漠からやってくる黄砂。あぁ、おそろしや。
私の家から神戸の街が一望できるのですが、ここ数日は神戸の街が霞んでいます。すっぽりとPM2.5に覆われている様が見えるのです。黄砂の時期も、黄色く霞んでいます。

大好きな春が汚されているようで、本当に悲しいです。

花粉症と言えば、なんとなく日本に多い気がしますが、スペインでも最近は花粉症の人が増えているそうです。特に花粉が多い地域では、事態は深刻な様子・・・。
花粉症に苦しんでいる人は世界中に多いんですね。

さて、今回も例のごとく、なっがい前置きを読んで頂きましたが、ようやく今日の本題に入りたいと思います。

3月と言えばホワイトデーですが、その前に2月のビッグイベントと言えばバレンタインデーですよね!
みなさまは美味しいチョコレートを食べましたか?
日本では女性が男性に贈るものとして、チョコレートが人気ですが、最近では、バレンタイン限定のチョコレートを自分が食べたい、という人が多いそうで、特にチョコレート産業は賑わっているようです。
確かに、各ブランドが「とびきりのチョコレート」で勝負に出るので、この時期はチョコレートを見に行くだけでも楽しいものです。

では、他の国のバレンタイン事情は?
欧米では一般的に、「恋人や夫婦のための日」なので、日ごろの感謝をこめて、お互いがプレゼントを贈り合うのが一般的です。男性はお花をプレゼントすることが多いように思います。女性が一方的に男性に贈るというのは、日本だけではないかしら?バレンタインをきっかけに、女性が男性に愛の告白をする、というのも、欧米ではまずありません。すでにお付き合いしているカップルが共に祝うものなのです。

ちなみに、ホワイトデーはスペインにはありません。
この習慣は日本で生まれたものなので、ヨーロッパではないんですね。
「バレンタインのお返しに、いろいろと買わなくてはいけないのよ。変なものはあげれないし、毎年困っちゃうわ」と、嘆く奥様方が多いそうですが・・、はてさて?

では、チョコレートの話題に戻りたいと思います。

チョコレートが有名な国って言うと、どの国が思い浮かびますか?
スイス、ベルギー、イタリアあたりでしょうか。
そこで、
「もちろんスペインよ!スペイン以外にはありえないわ!」とおっしゃってくださる、ありがたい方は手をあげてください。ほらね、一人もいませんです(めそめそ)
そうなんです。残念ながら、スペインはチョコレートの国として、有名ではないんです。

んが、しかし!!
チョコレートとスペインは切っても切り離せない関係なのです

その辺りを今日はお話したいと思います。

さて、皆様は、チョコレートの起源はご存知でしょうか?
そもそも、チョコレートとは、カカオにお砂糖を入れて甘くしたものですよね。
カカオの実そのものは、甘くありません。むしろ、苦いものです。
砂糖が入っていない、ピュアココアをお湯で割って飲んでみてください。
苦いーーー!と、顔まで渋い表情になることでしょう。
私は、この苦さが好きで、ピュアココアをよく飲んでいますが、カカオの味ってとっても渋いんですよ。

このカカオは元々、メキシコなどで食されていました。

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アステカ人にとって、貴重な栄養源だったのです。
とは言っても、高級なものだったので、誰でも手軽に飲めたわけではありません。
上流階級の人々が、ショコラトルという冷たいカカオの飲み物を飲んでいました。
何かで読んだのですが、カカオを様々なスパイスと一緒に煮込んだもの(スープのようなもの?)もあったそうで、
「これを飲めば、力がみなぎる!!ファイトォォォ、いっぱーーーつ!!」
的な(?)存在だったようです。
ただし、アステカ人の間では、カカオは塩やスパイスを入れて飲むものであって、決して甘い飲料ではなかったのです。

そんな中、1492年にスペインを出発したコロンブスの一隊が、アメリカ大陸を発見します。
インドだと思った彼らは、そこに住んでいた人々を、「インディアン」もしくは「インディオ」と呼んだと言うのは有名な話です。

その後、スペインは中南米の大部分を征服することになるのですが、メキシコを征服したのは、無題
エルナン・コルテスという人でした。
1519年、数百人の兵士を率いてアステカ(現在のメキシコ)に上陸したコルテスは、国王モクテスマに会います。そのとき、金の盃に入った冷たいカカオの飲みもの(ショコラトル)を振る舞われたのです。
その後、コルテスは1528年にカカオをスペインに持ち帰り、国王カルロス一世に献上しました。
それが、カカオ(チョコレート)が初めてヨーロッパにもたらされた経緯なのです。

しかし!ですよ、みなさん。
甘くなかったチョコレート飲料がいつ、どうやって甘くなったのでしょうか?
これにはいくつか説があるようです。

私が昔読んだ本には、こう書いてありました。
「カカオを持ち帰ったスペイン人たちの間で、カカオ飲料が飲まれるようになったけれど、貴重なものであったため、ごく限られた人々の間でしか流通していなかった。
そんなある日、一人の修道士が、「このショコラトルは、たくさんのスパイスを入れなくてはいけない。けれど、どのスパイスもスペインでは手に入りにくく、高価なものばかりだ。
もっと簡単にできないものか・・・。」
思案を重ねた結果、出した答えは・・・?
そう、「代わりに砂糖とかシナモンとか入れちゃえーー!」でした。
メキシコでは冷たい飲料だったけれど、暖かい方がうまいじゃないか!!
しかも、甘くしたら、さらにおいしい!!これぞ、世紀の名案!!おれ、天才!!
甘いチョコレート万歳!!

ということで、スペインでは甘いチョコレート飲料が人気を呼び、それがヨーロッパ各地へ伝わっていきました。」

というものでした。
けれど、他の資料を見ていると、このようにも書かれています。

「メキシコで初めてショコラトルを飲んだスペイン人、最初はドロドロして苦いチョコレートに閉口したご様子。このままではとても飲めない!と思ったスペイン人たちは、砂糖やシナモンを入れることを思いつき、ショコラトルを甘い飲み物に変身させました。それ以降、この甘い飲料は中米の植民地全体に急速に広まっていきました。また、アステカでは冷たいショコラトルを好んで飲んでいましたが、植民地のスペイン人たちは熱いものを好み、やがてヨーロッパへも熱い飲み物として伝わっていきました。」

うーーーん、どちらが真実なのか・・・。これぞミステリー。
ま、どちらにしても、スペイン人が甘いチョコレートを生み出したというのは
間違いない事実のようです。

スペインでは今でも、「Chocolate(チョコラテ)」と言うと、甘くて暖かい飲み物としてのイメージが強いです。朝、バルに行ってみると、多くの人がチュロス(スペインの揚げたお菓子です)をホットチョコレートにつけて食べている光景が見れます。
みなさまもぜひ、「Churros con chocolate(チュロス・コン・チョコラテ)」を、スペインに行かれたら、食べてみてください!

churros

ということで、簡単ではございましたが、スペインとチョコレートの物語をお送りしました!

今日はメキシコの話が出てきたので、次回はメキシコについて書こうと思います!
私が旅行に行ったときの話なども交えながら、メキシコの紹介をしますので、楽しみにしててくださいね!

Hasta luego~♪

☆今日のスペイン語メモ☆

chocolate チョコレート
azúcar 砂糖
canela シナモン
especias スパイス
El día de san Valentín バレンタインデー

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