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【第7話】スペインのクリスマスとお正月ってどんなの?(後編)

カテゴリ:スペイン語を話す国

¡Hola!
みなさま、こんにちは!マリアテレサスペイン語スクールのMariluです。

今日はクリスマスですね!
ということで、Felíz Navidad!!!
皆様はどんなクリスマスをお過ごしですか?

ツリー

さてさて、前編でスペインのクリスマスについて色々お話しましたが、日本とずいぶん違うことに驚かれたのではないでしょうか?

ベレンを飾る習慣や、東方三博士などなど、スペインのクリスマスは楽しいことが盛りだくさんなわけですが・・・、お正月はどう過ごすのでしょうか?

ということで、今回はお正月についてもお話しますね 😛

まずは、前回のお話の続きです。
スペインでは、1月6日は「El día de los Reyes Magos(東方三博士の日)」と言って盛大にお祝いすることをお伝えしました。

これは私の話ですが、バルセロナに住んでいたころ、友達に「Reyes Magos」のパーティに招待されたことがありました。
1月6日にスペイン人の家へ招かれ、東方三博士のお祝いに参加できるなんて機会はなかなかないので、胸を躍らせ、わくわくしながら行きました。
ワインやお菓子の手土産を持って彼女の家に着くと、近くに住んでいる彼女の親族が大集合していました。みんなとっても優しく私を迎え入れてくれて、宴は始まったわけですが・・・、

まず驚いたのは、その料理の品数の多さでした!
前菜だけで何品もあって、カバ(スペイン、カタルニア地方のスパークリングワイン)を飲みながら、ゆっくりと頂くのですが、どれもおいしい!!
目でも楽しめる豪華さでした。
その後、メインディッシュはお肉料理が出てきたのですが、これもまた美味!
たっぷり頂き、はち切れそうになったお腹をさすっていたら、次はデザート!
「もう入りません!!」とは、とても言えないくらい、「これが今日のメインイベントです!」と言った空気・・・。
4つも胃袋を持つ牛になりたい・・・と、叶わぬ夢を見てしまいましたが、苦しい苦しいと言いながらも、ちゃんと食べました(ここが食い意地のはった人の悲しいところですね)。

ここで出てきたのが、前編でお話したRoscón(ロスコン)というケーキです。

ロスコン
丸いリング状のケーキで、中にクリームが入っているものですが、彼女の家では人数が多かったため、大きなのが2つ出てきました。そして、そのケーキについていた、王様&女王様グッズを手に、
彼女のお母様が、
「さぁて、今日の王様&女王様は誰かしら~?」と、にんまり。

ケーキがカットされ、お皿に分けられ、皆に配られます。
「さぁ、いただきましょう!マリルー、come come!(食べて食べて!)」
と言われ、食べ始めてから3口目、
「ん?」
何やら口の中に硬い物が・・・
「あらら?マリルー、何か入ってたの?」と、友達がにんまり。
みんなが私を大注目する中、口から出すと、小さな王様人形が
(よかった、飲みこまなくて!知らずにがっついてたら、飲み込むところでした。やれやれ)
「まぁまぁ!今日のREINA(女王様)はマリルーね!! 😉 」と友達のお母様。
本日の女王様となった私は、王冠(紙でできたもの)をかぶり、「女王様!」と書いてあるタスキをかけられ、みんなに大祝福されたのです。写真もぱちぱち。

もうひとつのケーキの王様人形は、彼女の甥っ子が当たりました。
もう一人の甥っ子くんは、冠をかぶり、「本日のREY(王様)」となったお兄ちゃんを羨ましそうに見ていました。
おそらく、ゲストの私が女王様になれるように、私に人形入りのお皿が渡るようにしてくれたのだと思います。
「なんだか、私が女王様になったせいで、ごめんね。」と、羨ましそうにしている甥っ子くんに申し訳ない気持ちでいっぱいでした 😳 。
でも、皆さんの暖かい心遣いがとっても嬉しかったです。

そして、このケーキ、これだけでは終わりません。実はもうひとつ、外れ人形が入っているのです!それは、王様人形とは全く逆の意味を持つ、ぶさいく人形 😯 なのです。その人形が当たった人は・・・、
罰が待っています(ごくり)

罰と言っても、たいしたものではありません。そのケーキ代を支払うのです。
ババ人形が当たった親戚の叔父さまは、「あー、僕があたってしまった!しかたない、このケーキは僕からのプレゼントだよ。」と言っておりました。なんてスマートな発言。

こんな風に、多いに食べて飲んで、楽しいパーティは終わったわけですが、こういう席に招いてもらえることは、とっても幸せなことですよね!今でも大事な思い出です。

クリスマスのお料理ですが、スペインでも七面鳥や鳥を食べます。それ以外に、生ハムやチョリソ、チーズやサラダなども食べます。たくさんの種類の食べ物が並ぶので、とっても豪華ですよ。

さて、クリスマスと東宝三博士の日を盛大にお祝いすることは、分かって頂けたと思いますが、その中間にあるお正月の過ごし方は?

実は、お正月は、クリスマスほど重要ではない、というのが事実です。
もちろん、年が変わるわけなので、
「わーーーー!!!明けましておめでとうー!!!(じゃかじゃかじゃか)」と、大いに盛り上がるわけですが、それも1月1日だけ。2日からは通常通りに戻ります。お店も2日から営業します。
やはり、スペイン人にとっては、お正月よりクリスマスの方が大事なのです。
でも、お正月ならではの習慣がスペインにもあります。

多くのスペイン人は大晦日は、わいわい楽しくカウントダウンを待ちます。飲みに行ったり、踊りに行ったり、思いっきりはじけるのです。
クリスマスは聖なるもの。静かに穏やかに過ごすのとは対照的に、お正月はとにかく楽しむことが大事!クリスマスで腹おどりが踊れず、地団太を踏んでいた人は、どうぞ前へ!
たまっていた鬱憤を、「思う存分、発散させてください!」と言うことなのです。
多少おばかをやっても、みんな暖かい目で見守ってくれる、そんな夜なのです。
これぞ、ナイトフィーバー!!(ふるい)

そして、絶対に欠かせないのが、ぶどうを食べるという習慣です。

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カウントダウンが近づいてくると、みんな手に12個のぶどうを持ちます。
そして、カウントダウンが始まると、「みんな、ぶどうは持った?食べる準備はいい?」と、落ち着かない様子で、全員がぶどうを持っているかを確認します。
そして、「3、2、1、ゼロ―!」と、新年の幕開けです!
が、スペイン人はすぐに、「明けましておめでとうー!」とはなりません。
年が明けると、教会や大聖堂の鐘が鳴り始めます。その数は12回
その鐘の音に合せて、鳴り終わるまでに12個のぶどうを食べきらなくてはいけないのです!
ぶどうと言っても、巨峰サイズのものです。12秒の間に12個、1秒に1個と言うのは、かなりきついものがあります。もちろん、いちいち皮をむいている余裕はないので、皮ごと、種ごと、飲み込みます。まさに、死闘の12秒間です。私も何度も食べましたが、結局食べきれなかったり、とりあえず必死に口に入れてはみたものの、苦しくて、もごもご言って涙目になったり、喉につまらせたりと言った思い出ばかりです。
「あら、なんて美味しいぶどうなんでしょ。」と優雅に味を楽しむことは、諦めなくてはいけません。
けれども、この12個を食べないとスペインのお正月は始まりません。ぶどうなしでは、新しい年を迎えることは出来ないのです。
そして、必死にぶどうを口に押し込み、飲み込んでから、ようやく涙目で、
「Felíz Año Nuevo~(明けましておめでとう)」となるのです。

なんとも騒がしい幕開けですが、それもスペインらしいと思っています。

みなさまも今年は、年越しそばを食べたあと、ぶどうで新年を迎える、なんていかがでしょうか?

ぶどうの時期ではないので、なかなか売ってないかもしれませんが、輸入したものなら手に入るかもしれません。
「スペイン風にぶどうを食べました!」という方は是非、教えてくださいね!

では、マリアテレサスペイン語スクールの生徒のみなさま、今年も通って頂き、ありがとうございました!スクール一同、とても嬉しく思っています。
来年もたくさんスペイン語を学んでくださいね!
これからもよろしくお願い致します!

そして、このブログを読んでくれているみなさま、来年もスペイン情報をお伝えしていきますので、よろしくお願いします!
スペインの話ばかりになっていますが、そろそろ中南米の国々についても書いて行こうと思っていますので、そちらもご期待くださいね!

☆Felíz Navidad y Próspero Año Nuevo☆
良いクリスマスとお正月をお迎えくださいね。

Hasta la próxima vez…

☆今日のスペイン語メモ☆
Nochevieja 大晦日
Uvas ぶどう
Campanadas 鐘の音
Vacaciones 休暇
Felíz Navidad メリークリスマス
Felíz Año Nuevo 明けましておめでとう

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