早くも話が脱線しましたが、スペインの知名度を上げる要因として、スペイン料理の人気が高まったということがあると思います。
今では誰でもパエリヤを知っているでしょうし、ガスパチョ(冷製トマトスープ)や
サングリア(赤ワインとフルーツを混ぜたお酒)、チュロス(揚げたお菓子)などもポピュラーに
なりました。
アヒーリョなどもスペインバルに行けば手軽に楽しめます。
では、スペインの食文化とは、どんなものでしょうか?
スペインは、とっても豊かな食物が育つ土地です。太陽の光をたっぷり浴びて、
良質な土ですくすくと、おいしい野菜や果物が思いっきり育ってくれます。
スペインの市場に行くと、色とりどりの野菜や果物が
所狭しと並んでいます。見ているだけでおなかいっぱいになりそうです。
しかも、サイズも巨大!なすは日本の3倍、パプリカは軽く見積もって4倍、
かぼちゃなんて10倍くらいあるんじゃないかと思うくらい大きいのです。
(さすがに10倍はオーバーかしら??)
でも、本当に大きいのですよー!
よく、赤パプリカをオリーブオイルでオーブン焼きにして食べましたが、肉厚で甘くて、
とろけるくらいおいしかったです。あぁ、また食べたい!
スペイン人は果物も大好きで、レストランに行くと、季節のフルーツが
必ずメニューにあります。そのとき一番おいしい果物が食べれるのです。
でも、果物は丸ごとナイフと一緒に渡されます。「食べやすいサイズにカットしてさしあげましょう」という心遣いは皆無です。「Toma!!(どうぞ!)」と、丸ごと出てきます。
私は毎回、ちまちまと皮をむき、カットしてお上品に食べていましたが、
多くのスペイン人は丸ごとかぶりつきます。
梨であろうが、桃であろうが、いちじくであろうが、「かぷっ!」です。これぞワイルド。
さすがに、オレンジは皮をむきます。オレンジもとってもおいしいですよ。
バレンシアオレンジは日本でも有名ですが、スペインではオレンジの100%しぼりたてジュースがとてもポピュラーです。
どのお店にもオレンジジュース専用のジューサーが置いてあり、ごろごろっとオレンジを入れて、
ぎゅーっとしぼってくれます。これが最高においしいです。
スペインではキノコ類もたくさん食べます。日本と同じく、
あらゆる種類のキノコを買うことができます。
そして、海産物もとても良いものがあります。魚もよく食べるし、魚介類も
「こんなものまで食べるの?」と言うくらい、なんでも食べます。
日本も魚介類はなんでも食べますよね。私は日本で生まれ育ったので、
魚介類は何でも食べるのが当たり前かと思っていましたが、世界の多くの国では、魚介類って、
せいぜい食べても海老くらい、魚もわずかな種類しか食べないという国がたくさんあるんですね。
そういう国の人がスペインに行くと、「何これ?」と、豊富すぎる海産物を前に
目を丸くしてしまうのです。
例えば、タコ。タコは日本では普通に食べられている食材ですが、ほとんどの国では、
「気持ち悪い!こんなニュルニュルした8本も足のある得体の知れない生物を食べるなんて、
飢えたほうがまし!」と散々な言われようです。
でも、スペインではタコはとっても愛されているのです。
Pulpo a la gallega(ガリシア風タコ煮込み)はタコを柔らかく煮込んだとっても美味な料理です。
スペイン人はイカも大好きです。
貝類もスペインではたくさん食べます。ムール貝、アサリ、マテ貝などなど、最高においしいです!
地中海のおいしい魚介をふんだんに食べるスペイン人は、日本人の味覚に似ていると思います。
スペイン人はとっても食いしん坊です。おいしい料理とおいしいワインがあれば、それでハッピーなのです。
ついつい長くなってしまいましたが、次回はオリーブオイルやワインについて書こうと思います。
あと、スペインのバル事情についても!