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【第20話】ガウディ物語 ~子供の頃のおはなし~

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Hola!
みなさま、こんにちは。
マリアテレサスペイン語スクールMarilúです。

毎年のことですが、季節の変わり目になると喉がいがいがし、頭がぼーっとします。春には自律神経が乱れるそうなので、繊細でナイーブ代表のような私は(えぇ、自分で言っちゃいますとも)、月曜日から風邪をひいてしまいました。

この時期に、げほげほ、じゅるじゅる言ってると、決まって当校の事務員であるM子氏が、

「それ、風邪じゃなくて花粉症じゃないですか?」と目をクロワッサンのように細め、

「しめしめ、こやつもこれで同じ穴の狢・・・、うっひょっひょっひょ」と、悪そうな笑みを浮かべて言ってきます。喉の痛みと咳が続き、のちにくしゃみと鼻水が出てきたので、ついに来たか、ブラックデー!「ようこそ花粉症の世界へ」という垂れ幕が見えたような気になりました。
けれど、結局は鼻水が出たのは 2日間だけで、今はすっきり治りました。やはり風邪だったようですね(わーいわーい、ハレルヤー!)。

テレビで見たのですが、花粉症は糖質(甘いものや炭水化物)を制限すれば、かなりの確率で良くなるそうです。

「いやいや、無理っす!甘いもの食べるなって、ミッションインポッシブルだから!」

と、画面の前で身震いしてしまいました。

「炭水化物も甘いものも我慢」なんぞ無理難題、前途多難、悪戦苦闘であります。

もちろん食べすぎは良くないけれど、誘惑を前に「耐えろ、耐えるんだ、弱い人間ではないことを証明するんだ!」とぷるぷるするのはストレスになってしまって、それはそれで体に良くないのでは?と思うのです(意志の強い人間になるためにはどうすればいいのでしょ?)。

世の中の花粉症の方々はどうしているのでしょうか?
甘いものを控えろと言われれば、ひたすら我慢しているのでしょうか?
そういうえらい方もいらっしゃるでしょうが、私のように、はなから「むーりー」と諦めて誘惑に負けてしまう方もおられることでしょう。

そんな方々に朗報です!!

実はですね、私が去年の夏ごろから飲んでいる、ある成分が花粉症に効果があることが立証されたそうです!私が飲み始めた理由は、気管支炎を何度もぶり返し、お医者さんに「普段からできる対策はありませんか?」と尋ねたところ、勧められたのがこれだったのです。

私の場合は、免疫力を低下させないこと、体内に入ってきた細菌を撃退することが大事だったので、別名「天然の抗生物質」との異名を持つ、このエキスを飲むよう言われたのです。

そのエキスとは!!!

じゃじゃーん!「オリーブの葉っぱ」です!!

オリーブの実ではないですよ。よって、オリーブオイルとは全く異なるものです。オリーブオイルはオリーブの実を絞ったものです。その健康や美容効果は世界中で証明されています。味もおいしいし、スペインを含む地中海料理には欠かせないものです(フランスはバターの国ですけどね)。

でも、私が紹介したいのは、オイルではなく、オリーブの木の葉っぱなのです!

日本ではまだメジャーではありませんが、アメリカやヨーロッパではサプリとしてとても人気があります。これを飲むと風邪をひきにくくなるそうです(と言いながら風邪をひいた私は、そうですね、自己管理がへたくそなのでしょう)。

「オリーブ葉」、もしくは「オリーブリーフの効用」で検索すると、いろいろ出てきますので、興味のあるかたはぜひ見てみてください。私が飲んでいるのは、アメリカで製造されているサプリですが、

「Andalusian Olive Leaf」というものです。

アンダルシアのオリーブの葉っぱを100%使っているものなのです。日本でもこれから人気が出てくるかもしれないですね!

花粉症に苦しんでいる方は、ぜひ検索してみてください!

oliva

さて、今回も本題に入るまでに時間がかかってしまいましたが、ガウディの話をしたいと思います。

前回はサグラダファミリアについて前編と後編の2回に渡りお話ししました。

サグラダファミリアを訪れる人の多くは、そのスケールの大きさに圧倒されるものですが、それを作ったガウディという人についてはあまり知らなかったりします。

著名な建築家ということは知っていても、彼がどういう人物だったかについてはあまり知らずに彼の建築物を見る人が多いのです。

なので、行ったことがある方も、これから行きますという方も、ぜひガウディのことをもっと知ってください。そうすることで、ガウディの作品たちが生き生きと輝きだし、そこに込めたガウディの思いを感じることができるようになると思います。

それでは、まずはガウディの生い立ちから見ていきましょう。

アントニ・ガウディ・イ・コルネット(Antoni Gaudí i Cornet)は1852年6月25日に

タラゴナの小さな村であるレウスで生まれました。

父は隣町で働く鍛冶屋さん。豊かな自然に恵まれた土地で、ガウディは5人兄弟の末っ子として生まれました。幼いころから好奇心が強く、木々や花、動物に昆虫など様々なものに興味を持ち、じっくりと観察していたそうです。好奇心が強いというと、活発な子供だったのではと思いますが、ガウディは幼いころから身体が弱く、持病のリウマチのため、学校を休むことも多かったそうです。
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母が歩けないガウディを背負って学校へ連れて行ってあげたことも、二度や三度ではありませんでした。激しい痛みに襲われることもしょっちゅうで、そんな痛みを我慢しながら、ガウディ少年は身近にある生き物たちを観察し続けたのです。

学校でのガウディ少年は、すでに天才の片りんをうかがわせていました。自分が興味あるものには思いっきり没頭し、興味ないものはそっちのけ、そういう子だったのです(愛らしいですね)。

よって、成績もとってもイレギュラー、良いものと悪いもの、明暗はくっきりと分かれ、教師や両親を混乱させていたのです。どの時代も、天才とバカは紙一重と言いますが、バカというより、かわいらしいおばかちゃん(♡)だったのだと私は思っています。

偉大な発明家エジソンも先生に「なぜなぜ」と聞きまくり、常に怒られていたそうなので、やはり天才という人たちは幼いころから探求心が人一倍強いのでしょうね。ガウディもやはり変わった子だったようです。「この子の、この情熱は、一体どこへ向かっていくのだろう」と、周りの人たちに心配されていたのです。

ガウディ少年は遠出をするのも好きでした。体調の良いときは山道や田舎道を歩き、周りに存在しているすべてのものに並々ならぬ関心を寄せ、そのひとつひとつが教えてくれること、与えてくれる恵みをぐんぐん吸収していきました。ガウディは生涯に渡り、自然が一番の師であると言い続けました。その信念は幼いころから自然のすばらしさに触れ、その精密さに驚き、人知を超えた存在であると悟ったことから来ているのでしょうね。そんな思いをガウディはこのように表しています。

「芸術におけるすべての回答は、偉大なる自然の中にすべてあります。ただ私たちは、その偉大な教科書を紐解いていくだけです。」

人間は無からは何も生み出さない、自然という師から学ぶだけ、ということなんですね。

身体が弱かったガウディ少年ですが、体調の悪いときはどうしていたのでしょうか・・・。もしかすると、そういうときこそ、じっくりと木々や花などを観察していたのかもしれません。殻を破る前のさなぎのように、エネルギーを蓄えながら、想像力や夢を膨らませていったのかなと思います。自然や生き物はガウディにとって、師でもあり、大切で身近な友達でもあったのだと思います。

私も自然や生き物は大好きです。山に行くと、木や花についつい話しかけてしまいます。
「ありがとうーーー!!」と両手を広げ叫びます(あぶない人じゃないか?おほほ、いいのですよ、叫びだす寸前のところで口パクに切り替えてますから)。

ガウディはこうも言っています。

「自然は丸い。自然界には直線のものはなく、すべては完璧な円です」と。

まったくその通りですね!すべてが絶妙のバランスで成り立っています。自然界にも人間の人生にもサイクルというものがあって、ぐるぐるぐるぐる円を描きながら廻っているのですね。良いときも悪いときも、暑いときも寒いときも、繰り返し繰り返し・・・ぐるりんと一周、というのが自然の摂理なのです。
きっとガウディはそういう自然界の法則やエネルギーを全身に感じながら育っていったのだと思います。

なぜガウディの幼少期の話をするかと言うと、このときに培われた人生観や芸術感覚がのちのガウディの作品に大きな影響を与えるからです。ガウディは亡くなる少し前にこう言い残しています。

あえてスペイン語で書きましょう!

Me lo he podido dominar casi todo, pero mi mal genio no he conseguido vencerlo jamás.

なかなか訳すのが難しいのですが、訳してみると、

「私はほとんどすべてを支配できるようになった。けれど、幼いころからの気性には一度も勝てたことがない」

となります。この「mal genio」というのは、直訳すると「短気、怒りっぽい気質」という意味です。ガウディは短気なところもあったのでしょうね。大きな情熱を抱えていたガウディは、衝動的になってしまうことも多かったのでしょう。短気な気性を克服することができなかった、激しい感情をコントロールすることができなかったと言うのです。

けれど、この言葉にはもしかしたら、自然に対する好奇心や、すべてを観察したい、そこから何かを発見したいという幼いころからの要求を抑えることが出来なかった、という意味も含まれているのかもしれないなと私は思います。

ガウディの作品の多くに植物や動物、虫のモチーフが使われています。
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ドアノブが虫だったり、柱を支えているのは亀だったり、ドアとドアをつないでいるのが葉っぱの模様だったり、竜がそれを観察していたり・・・。ガウディは竜も大好きだったのですね!
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ガウディ少年は1873年に建築家を目指し、建築学校へ入学します。21歳のときですね。

類まれな才能を持つ天才ガウディ、さぞ入学早々「神童」と呼ばれ優秀な成績を残し、将来を期待されていたのではと思いますが、やはり天才とは型にはまらないものなのでしょう。

ガウディは学校への情熱を早々に失い、お世辞にも優れた生徒とは言えなかったそうです。ふふ、なんだか親近感を抱いてしまいますわ。
学校での成績が芳しくなかったみなさん(私も含め)、まだまだ大成する可能性はありますよ。

大事なのは、情熱です、情熱、パッション、パッションです!
(スペインは情熱の国と言いますので、パッションを求めたい方はぜひスペインへどうぞ)

ガウディ青年の成績が良くなかった理由は、規律というものが苦手だったのです(ますます親近感。私も窮屈なのは苦手な子供でした)。
ガウディにとって、規則よりも彼の内から湧き出てくる衝動や、本に書いてある情報よりも実際に経験することの方が大事でした。ガウディは学生生活を送りながら、いくつかの建築の仕事に携わり、作業をしながら多くを学んでいきました。ガウディにとってはそこから得る学びの方が大きかったのです。このころに培われた経験がのちの建築家「ガウディ」を作っていったのです。ガウディは家が裕福ではなかったので、学費や生活費を自分で稼がなくてはなりませんでした。

よって、常に新しい仕事を探し、建築家の卵として働きながら勉強を続けました。
卒業後、ガウディは小さな仕事を依頼されるようになり、建築家としての道を切り開いていったのです。

どんなに小さな仕事であっても、ガウディ青年は情熱を持って真剣に取り組みました。

バルセロナのレイアール広場にある街灯はガウディの初期の作品です。
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このころから細部にこだわっていたことが見てとれます。バルセロナに行く機会があれば、ぜひこの広場へ行って、近くから見てみてください。若かりし頃のガウディが作ったものなので、違った面白さがあると思います。

では、今日はこのへんにしますね。次回はガウディが建築家としてどのような道を進んでいったかをお話しますね!

楽しみに待っていてください♪

では、hasta luego~!

☆今日のスペイン語メモ☆
Infancia 幼少期
Calderero 鍛冶屋
Observar 観察する
Excursión 遠足
Curiosidad 好奇心
Insecto 虫
Tortuga 亀

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